無題

よろしくお願いします。

生活科・理科の観察スケッチポイント

最初に言っておきますと、

「うちの子は絵が上手くないです」

 

上手くない子にも、観察してスケッチするポイントがあります。今回は「子どもたちが対象物をよく見るようになる声かけ」についてお伝えします。

 

 

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形を見ながら鉛筆を動かせるタイプ?vs形を見てから覚えて描くタイプ?

 

結果から言うと、どちらでもいいです。1番よくないパターンは思いこみで描くことです。「この植物の葉っぱはどういう形をしているのか」ということをとらえることが大切なので、よく見て描いてください。

 

よく見る声かけを1つ紹介します。

 

「葉っぱはどんな形かな?ハートかな?ダイヤかな?スペードかもしれないよ?」

 

これは私が1年生の生活科の学習で朝顔の観察時に教室で投げかけた言葉です。子どもたちは「えー?!」「ちがう」「ラグビーみたいな」と口々に言っていましたが、実際、朝顔の双葉は「ハート型に近い」のです。見たことのある形の予想を投げかけておいて実物を見ると、捉え方や描き方が上手くいきます。「先生、本当にハートだった」「ハートに近いというかお山が二つある感じの葉っぱだった」と自分の頭の中の葉っぱのイメージと目の前の葉っぱの比較をしながら観察することができます。形をよくとらえて描いた朝顔の葉っぱはとても上手なんですよ。


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さてうちの子の場合、葉っぱの葉脈の向きがおかしいのです。「茎の方向に線が向かっているのか、それとも外側の方向に向かっているのか」を再度確認しました。さて次はミニトマトの花です。
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ミニトマトの花の絵はギザギザのよくある可愛いイラストにあるような花を描いていました。「いやいや、そうじゃないよね」とツッコミを入れたい私です。

 

人間に足は3本もない

 

「花を描くときにね、花びらの枚数も数えてあげるんだよ。だって君がモデルになって、絵に描いてもらったときに『上手く描けた!!』と言われて、足が3本あったら嫌でしょう?花も同じだよ。花びらが多すぎず、少なすぎず、ピッタリで描いてあげなくてはいけないんだよ」という例え話をしました。わが子も納得がいったようです。合弁花だった絵に線を描き足し、離弁花に変え、さらに1枚多かった花びらを消していました。

 

観察の絵がもっと上手く見えるコツも紹介します。

 

茶色が、紫色が見える?

 

茎の色や葉脈、花の色を1種類の色鉛筆で色をつけないということです。「薄いところは力を入れず塗る」また「紫が見えるならば、紫を。茶色が少しでも見えるならば、少しだけ茶色を入れる」という方法です。

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見える色を入れたり、濃さ薄さの力加減を調整したりすると、このようにちょっとだけ上手く見えます。これらの色鉛筆の技も、1年生に伝えるとすぐにできるようになります。植物に色鉛筆を近づけ「もっと薄い?濃い?」と自分で比べるという方法もあります。

 

以上、生活科でスケッチを上手くおこなうコツを紹介しました。1年生でもすぐに上手になるので、ぜひおためしください。